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開発 [NATURE]

昨日の東京新聞の社会欄に川崎の多摩川の掘削工事による鳥の楽園消滅の記事が載っていた。
川の中州が今回この工事によって姿を消したのであるが、この中洲には絶滅危惧種のオオタカやキジ、イソシギ、マガモが繁殖したり、飛来したりしていたスポットでもあったのである。
国交省はあくまで洪水への備えを強調して治水工事を行ったとしている。

ファーブル昆虫記で有名なアンリ・ファーブルはこんな言葉を残している。
『人間というものは、進歩に進歩を重ねた揚句の果てに、文明と名づけられるものの行きすぎのために自滅してたおれてしまう日が来るように思われる』と。

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流山の里山が貧している状況も多かれ少なかれ同じだ。TX沿線の開発は日に日に進み、森は削られ、田畑は消え、小川は埋め立てられ、そこには次々と建造物が立ち並んでいっている状況だ。
オオタカの住む(いや、もう住んではいないであろう)市野谷の森(俗におおたかの森と言われる)の脇は学校の建設が始まろうとしている。

たくさんの生い茂った森の一部を切り開き、農地もなくなり、今は土がむき出しの状態になっている。
工事の始まる前には多くの鳥の鳴き声が聞けたものであったが、今ではその声すらない。
いずれこの森は整備され自然豊かな(?)公園となって行く計画があるが、果たして本当だろうか?

建設によっていなくなってしまった鳥たちはまた戻ってくるのであろうか?
学校の建築が始まり、工事の騒音や工事車両の排ガスがひどくなり、ますますいなくなることは必至なはずだ。

鳥や動物たちがいなくなり無法地帯となった森は、昆虫が増え続け、将来この学校の生徒に危害を加えるとこは目に見えている。(実際この森にはスズメバチは多くいるし、マダニも生息している)
こんな危険な森などいらない、という者も必ず出てくるはずだ。

多摩川の記事にも書いてあったが、人の手を加えることで大きな影響が出ると予想される場合は鳥の繁殖に適した場を代替地として近くに確保するなど、工事の代償をどのように担保するか検討することも必要だ、と警鐘を鳴らしている。

開発だけが先行して、今まであった自然をおざなりにしてはいないか?今一度考え直す時期が来ているのである。ファーブルの言った「行きすぎのために自滅してたおれてしまう日が来るように思われる」ことのないように。


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☆ nature & bicycle アルマス
の庭はこちらにあります。


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